itoしい未来のために ー伊東屋のモノづくりの姿勢ー
―この先の未来も、クリエイティブな時をより美しく、心地よく過ごせるようにー
持続可能な社会づくりが注目されている今、私たち伊東屋は人とモノとの関係を改めて見つめ直しています。
その答えを見つけるために、社内委員会SDGsチームが発足しました。
たどり着いた一つの答えは、私たちがこれまでも大切にしてきた価値観「ずっと使い続ける」をこれからも実現していくこと。
そのために、まずはこれまで行ってきた取り組みを改めて振り返ることで、さらに意義のある取り組みに繋げていきたいと考えました。
この記事では、その中でも身近な伊東屋の"商品"について、社内の開発チームに行ったインタビューをお届けします。
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■それでは、伊東屋が「ずっと使い続ける」を叶えるためにしている取り組みについて教えてください。
まず1つ、商品開発では「シンプルで飽きのこない」をコンセプトとしています。どんなに時間が経っても古臭く感じないように。機能面でもデザイン面でも気に入ったものを長く使っていただけるようにオリジナル商品を開発しています。
例えば、このITOYA110シリーズは、シンプルを極限まで突き詰めたフォルムで、「シーン問わず道具として永く使えるデザイン」を目指しました。とことんシンプルだからこそ時代やトレンドが変わっても古臭く感じず、使い続けていただけるものになっていると思っています。
また素材を選ぶ際には、使い捨てを前提とした素材は使わず、時間が経っても劣化しづらい素材を選んでいます。
伊東屋では極力替え芯のある筆記具を取り扱うようにしています。それはインクを使い切ったらすぐに捨てられてしまう商品というのは、「ずっと使い続ける」ことが叶わないからです。このように、オリジナル商品の開発だけでなく、お店で扱う品ぞろえに関しても長く使い続けられることを大切にしています。
■オリジナル商品の開発について、デザインの他に製造工程などで意識していることはありますか?
「無駄を出さない」ということですね。例えば、カラーチャートには"リサイクルレザー"を活用した商品があります。
リサイクルレザーとは、革製品を作る際に生じた破片や革の余りなどを再加工してつくられる素材です。この小さなかけらも無駄にしない、環境に優しい素材を使ってオリジナル商品は作られています。
また、中には端材の有効活用を背景に開発された商品もあります。その1つがカラーチャートのスタンプカバーです。
ノートカバーなど革の面積が大きな製品だけでなく、スタンプカバーのような使用する革の面積が少ない小さな製品もあわせてつくることで、一枚の革を余すことなく使うよう心がけています。革の端材は、他にはキーキャップ、革巻きボールペン、ポーチのタグなどにも使われていますね。
■端材の話、もったいない精神を感じますね。
もったいないといえば、鉛筆を学校に寄付したこともありますね。
それは一部のキズや反りが見つかった鉛筆で、販売は出来ないけれど十分使用のできるものだったので小学校に寄付することになりました。
■今後モノづくりに携わるものとして、さらに力を入れていきたいと思っていることはありますか?
そうですね、パッケージの見直しでしょうか...。商品に関しては、これまでも持続可能なものを作ってきたという意識はあるのですが、パッケージは紙箱などまだまだ改善できる部分があると思っています。
Romeo No.3の化粧箱が2021年の5月に仕様変更したのですが、これはもっと無駄をなくし使い続けられるものが作れると思ったからです。こうしたパッケージ面の見直しをRomeoだけでなく、徐々に広げていければと考えています。
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私たちは今までもこれからも、「ずっと使い続ける」という価値観を大切にしていきたいと思っています。
しかし、価値観はその時代に合ったものに常に更新し続けていくこともまた大切だと考えます。
使っていると楽しくなる文房具ってなんだろう?
豊かな生活ってどんな生活だろう?
常に時代の一歩先を見据え、皆さまと共に素敵な未来をつくっていきたいと思っております。
Written by 伊東屋 社内委員会SDGsチーム