1. TOP
  2. お知らせ一覧
  3. [伊東屋コラム]My Partner vol.3 K.Itoya 2階 落合さん

[伊東屋コラム]My Partner vol.3 K.Itoya 2階 落合さん

ツイート LINEで送る

これがないと仕事ができない、仕事に欠かせない文房具(パートナー)。
知っているようで知らない、あの人のパートナーから仕事ぶりとこだわりに迫る!

My Partnerでは伊東屋で働く社員の生活に欠かせない文房具(パートナー)にクローズアップして紹介していきます!文房具のプロが愛用しているものとは、いかに!
第3回は、K.Itoya 2階の落合さんにお話を伺いました。落合さんは印章全般を担当しています。

―ズバリ!仕事に欠かせない文房具(パートナー)は?
丸山工業の練朱肉 特級印色です。

mypartner3_1.jpg

昔の練朱肉は真朱や辰砂といって天然顔料の鉱物から採れたものを使っていたのですが、水や希酸に溶けやすい水銀のため猛毒で使用できなくなっています。現在は、その代わりに銀朱という人工的に硫黄と水銀から作られたものを使っています。練朱肉の多くはこれを使っていて、永い年月を経ても変質や変色をしないのが特徴です。
また、日常的に使う方が多い事務用朱肉は金属朱という違う朱色の元を使っています。
練朱肉の良いところは、印影が濃く鮮明にきれいに映るところ。色合いや押した風合いに深みもありますよね。銀朱はきれいに映る理由の1つで、銀朱の含有率はランクが高くなると多くなります。

―初歩的な質問ではありますが、練朱肉と印泥の違いを教えてください。
練朱肉は日本独自のもので、銀朱と油を溶かし、和紙やもぐさなどの植物繊維を加えて練り固めたものです。中でも高級なものは和紙だけを使っています。
印泥は中国で作られた練朱肉全般を指します。銀朱と植物油が主な原料で、もぐさやよもぎの葉を使用しています。和紙は一切使いません。

―いつから練朱肉を使うようになったのですか?
会社に入り、判子を押すようになってからです。
お客様に印影を押したものを見ていただく時に綺麗に映した方が良いので、そのために練朱肉を使っています。

―実際に練朱肉を使ってみました!
mypartner3_2.jpg
左は練朱肉 特級印色、右は事務用朱肉でそれぞれ押したものです。
一般的によく使われる事務用朱肉は結構朱色で、練朱肉は濃い赤でかなり深みがあります。

―比べてみるとこんなに違うのですね。
私は今日ご紹介した特級印色の色(赤口)が好みです。
朱色ですと安価に見えてしまいます。黒っぽい朱肉は趣味の朱肉で、作品や落款印に使うことが多いです。普通に使うのには中間くらいの色がちょうど良いと思います。
練朱肉を一般の人におすすめすることはあまりありませんが、経営者やステータスを求めている方にご購入いただくことが多いです。印鑑は「会社の顔」ですからね。

―最後に落合さんのパートナーはどんな存在ですか?
出来上がったお客様の印章がきちんと彫れているか確認するのに欠かせない存在です。