1. TOP
  2. 特集一覧
  3. 銀座 伊東屋 本店店長のちょこっとペン話 第1回「はじめまして」

銀座 伊東屋本店 店長の
ちょこっとペン話

第1回
「はじめまして」


こんにちは。銀座 伊東屋本店 店長の藤木と申します。

出身は大阪府です。
2021年に銀座店へ異動してくる前はグランフロント大阪店と京都店の店長を務めていました。
文房具では筆記具が好きで、長く使いこんで愛着が出てくるモノに特に惹かれます。

今回は自己紹介回としまして、これまでの私の体験エピソードとともに、それにまつわるおすすめ筆記具のご紹介をしたいと思います。

今年の「ありがとう」はサファリ × itoya copper01 万年筆で


初めは私が伊東屋に入社する前の話。

当時は生活雑貨を扱うお店に勤務していまして、毎年父の日・母の日には勤務するお店でプレゼントを選び、贈っていました。
しかし何年か続けていると、アイデアが尽きてくるんです。

さてどうしたものかと考えていたある日、ふと目についたのが原稿用紙。
「小学生の頃によく使ったこれで、作文みたいに手紙でも書いてみるか。安上がりだし」
そんな軽い気持ちで書いた母の日の手紙、これが思いのほか好評でした。毎年手紙でもいいとまで言われ、嬉しく思いながらも今までのは何だったんだ… と妙に脱力したのを覚えています。


以来父の日・母の日は手紙が恒例となり、15年以上続いています。
内容は大したものではなく、その時々の感謝の気持ちを書いています。
なので過去に何を書いたのかも覚えておらず、もしかすると毎年同じことを書いているのかもしれません。まあそれも偽りのない気持ちだからと、勝手に自分で納得しています。

以前は筆記具に特にこだわりはなく手近にあるペンを使っていたのですが、伊東屋に入社してからは仕事柄素敵なペンに出会う機会が多く、今ではその時のお気に入りの万年筆とカードで書くようになりました。

今年のペンは、ラミーの「サファリ × itoya カッパー01 万年筆」に決定。

サファリ × itoya カッパー01 万年筆


サファリはドイツ本国では小学生が初めて使う万年筆としても人気があるロングセラーモデルです。
ペン先の個体差が少なく、多くの人にとってストレスを感じさせない書き味と、唯一無二のデザインが魅力。

気持ちを言葉にするのはエネルギーがいるもの。
そんなとき、私にとって「よし、書くぞ」と思わせてくれる筆記具が、万年筆です。
書き心地のいい万年筆は、書きたいという気持ちを後押ししてくれます。

記念すべき1本目のペン、ウォーターマン「エキスパート」


次は、私が伊東屋で初めて筆記具売場の担当を任されたときに出会ったボールペンのお話です。
それまでは事務用品の売場担当だったので、ポピュラーな筆記具の楽しさや魅力は知っていましたが、より高額な筆記具にはほとんど触れたことがありませんでした。ところが担当者になるにあたってそれではまずいと思い、まず1本、自分で選んでみることにしました。

まずは見た目で気に入ったものを何本か試しに書いてみることに。


そこで最初に驚いたのが、あまり書き味がしっくりこないと感じるペンもあったことです。お高いのであれば当然どれも書き味はよいはずと思っていましたが、そうでもなさそうです。
何本か試しているうちに気付いたのが、ペンの重さや軸の太さ、インクフローによって書き味が異なるということでした。私はあまり筆圧が強くなくペンをゆったり持って書くので、適度な重さと軸の太さがある方が書きやすいと感じました。

そして選んだ記念すべき1本目のペンが、ウォーターマンの「エキスパート」。ところどころ傷がついていますが、今も気に入って使っています。


店員として販売していると、私がしっくりこないと感じたペンを気に入って購入されるお客様もいるのです。 そこで気付いたのは、すべての人にとって書き味がよいペンはなく、使う人によって「書きやすさ」の感じ方が様々であることです。 それは手の大きさ、筆圧、ペンの持ち方、書くスピードなどの相性に左右されているように思います。
それからは、お客様の書いている姿を見てどんなペンが合いそうかを考えながら販売するようになりました。 またギフトの時は、差し上げる方がどのような方か伺い、イメージしながらご提案しています。

心を込めたプレゼントのお手伝い


本日最後は、筆記具売場にいらっしゃったお客様のお話。
「娘の就職祝いにボールペンをプレゼントしたい」とのご要望でした。


初めにお客様がイメージされている色やブランドなどを伺ってみると、
「そんなに詳しくなくてブランドなどはわからないけど、色は赤とかピンクがいいかな」
とおっしゃいました。

それを受け私は、赤・ピンク系でかつ新入社員が使って嫌みがなく、フレッシュな印象を持ってもらえそうなペンをいくつかご提案しました。ところがお客様は、考え込む表情。
「ちょっと可愛すぎるのかな?男性だとブラックとかネイビーがよいと思うけど、女性は何色がいいのかわからないね」
「決して可愛すぎてダメというわけではありませんが、たしかに柔らかい印象にはなりそうですね。あとはお嬢様に似合いそうかを思い浮かべていただくのがよいかと思いますが、いかがですか」
「うーん、まあでもせっかく出してくれたし、これにしようかな」

独り言のようにつぶやいていらっしゃったので、
「もしよろしければ見るだけでも。こういうのも私は素敵だと思いますよ」
と、ブルーとホワイトのペンを2本お出ししてみました。


「女性でも仕事用はブルーやネイビーをお選びになる方も多いんですよ。ホワイトもそこまで可愛くなりすぎず、おすすめです」

お客様は明らかに「これだ!」という表情をされて、そこからはスムーズに話が進み、ブルーのペンを購入されました。
最後はまっすぐこちらを見て「ありがとう」と言ってくださり、私もいいお手伝いができたと嬉しかったことを覚えています。


当時のペンは廃盤になってしまいましたが、今おすすめするならパイロットの「ヘリテイジSE」です。 性別問わず使えるバランスのよさと濃く滑らかなインクフロー、美しいマーブル模様は、見た目と使い勝手の両方を併せ持つ優秀選手だと思います。

おわりに


今は数百円でも書き味のよいペンは多くあります。
そんな中、私がここで紹介したいのは、書き味がよいのはもちろんですが、気分が上がったり、やる気になったり、自信がついたり、使う人にとってなくてはならないペン。 その期待に応えて長く寄り添ってくれるペンです。

まだまだ語り足りない気持ちもありますが、今日はこの辺で。
さようなら!


  • カスタムヘリテイジSE ボールペン

    パイロット

    カスタムヘリテイジSE ボールペン

    ¥16,500(税込)

  • エキスパートエッセンシャル ボールペン マットブラックCT

    ウォーターマン

    エキスパートエッセンシャル ボールペン マットブラックCT

    ¥16,500(税込)

  • エキスパートエッセンシャル ボールペン ブラック

    ウォーターマン

    エキスパートエッセンシャル ボールペン ブラック

    ¥22,000(税込)

  • エキスパート エッセンシャル ボールペン ダークブルーCT

    ウォーターマン

    エキスパート エッセンシャル ボールペン ダークブルーCT

    ¥16,500(税込)

  • エキスパートエッセンシャル ボールペン メタリックGT

    ウォーターマン

    エキスパートエッセンシャル ボールペン メタリックGT

    ¥16,500(税込)

  • エキスパートエッセンシャル ボールペン メタリックCT

    ウォーターマン

    エキスパートエッセンシャル ボールペン メタリックCT

    ¥11,000(税込)

  • エキスパート エッセンシャル ボールペン プルシアンブルーGT

    ウォーターマン

    エキスパート エッセンシャル ボールペン プルシアンブルーGT

    ¥22,000(税込)

  • エキスパート エッセンシャル ボールペン アイボリーGT

    ウォーターマン

    エキスパート エッセンシャル ボールペン アイボリーGT

    ¥22,000(税込)

  • エキスパート エッセンシャル ボールペン ローズピンクCT

    ウォーターマン

    エキスパート エッセンシャル ボールペン ローズピンクCT

    ¥22,000(税込)

  • エキスパート エッセンシャル ボールペン プレシャスホワイトPGT

    ウォーターマン

    エキスパート エッセンシャル ボールペン プレシャスホワイトPGT

    ¥22,000(税込)