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K.Itoya 3階

多角的に絵心を育てる ファーバーカステルアカデミー at Itoya 2021年度生 作品展開催 8月26日(金)~9月3日(土)

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「お気に入りの景色や大好きなペットを、目で見たまま、感じたままに残したい」
そう思ったことはありませんか?

美しい風景や可愛いモノをいざ写真に撮ってみると何だか違う...とがっかりすることがしばしばある私は、そんな悩みをG.Itoya 7階 画材売場マネージャーのHさんに相談してみました。Hさんとは以前同じ店舗で働いていて、とてもお世話になった方。柔和な雰囲気と優しいお人柄から、今でも相談に乗ってもらうことがあります。

私にとっては永遠のテーマにも感じられるこの悩みでしたが、Hさんは「それならファーバーカステルアカデミー at Itoyaを受講してみたらどう?」とひとこと。
思いがけない提案に驚きつつ、詳しくお話を聞いてみました。

◆ファーバーカステルアカデミー at Itoya とは

―ファーバーカステルはドイツの画材メーカーということは知っていますが、アカデミーもあるのですね!そのアカデミーとは一体どんなものなのでしょうか。

ファーバーカステルアカデミーはその名の通り、あのドイツの老舗画材メーカー、ファーバーカステルが開講しているアートスクールなんです。日本でいう専門学校と職業訓練学校のような位置づけで、より専門性が高く、いろいろな表現方法を学べる学校で、数々のアーティストが卒業しているんですよ。

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ファーバーカステルは伯爵家で、1761年に創業してから代々家族経営で質の高い画材を世界に送り出してきました。初めて鉛筆の規格を統一して、ブランドとして販売していったことでも有名で、伝統のある画材メーカーなんです。
鉛筆の缶のデザインにもなっているファーバーカステル城や、今なおも鉛筆・色鉛筆を製造している工場(ドイツ歴史指定物)、ファーバーカステルの歴史を伝える博物館に囲まれた夢のような環境のなか、アカデミーが開講されているんですよ。

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―メーカーでありながらアカデミーも運営しているとは驚きました。では、"at Itoya"とはどういうことなのでしょうか。
そのようなドイツ本国のファーバーカステルアカデミーと伊東屋がタッグを組んで誕生したのが、ファーバーカステルアカデミー at Itoyaなんです。銀座伊東屋本店で、現地のアカデミーで指導方法を学んだお二人の先生から絵を学ぶことができるんです。
―日本でも現地のアカデミーの内容を学ぶことができるのですね!

◆講座の概要
―社会人になってから習い事や教室に通ったことがなくてイメージが湧かないのですが、講座の期間やどれくらいの頻度で通うのか気になります。
教室の開講期間は10月から翌年2月までの5ヶ月間。2週間に1度、全10回の講義を受けていただきます。毎週ではないのであまり気負わなくて良さそうですね。講義は1回につき2時間15分としっかりと、充実したレッスンが受けられますよ。
(ちょっと長いかなと思いますが、実際にはレクチャーを受けて、実践する時間があるので意外とあっという間に終わってしまうかも...)

―5ヶ月を通して学べば、初心者の私でも描画に慣れることができそうです!ただ、あまり絵心に自信がなくて不安です。
全く絵を描くことに慣れていない状態でもやりたいという気持ちがあれば大丈夫ですよ。講座は基礎コースとテーマ別コースに分かれているので、初心者の方や突き詰めたい方は基礎コースでしっかり基本を身に着けることをお勧めします。。また各講座の定員は1コース6名と少人数なので、個人のペースに合わせてじっくりと学ぶことができます。

―安心しました!コースの中でもいくつか講座があるのですね。それぞれの特色を教えてください。
それでは基礎コースの2つの講座からご紹介しますね。

基礎コース
基礎コースは「モノクローム(単色)」と「光と影」のテーマから選ぶことができます。基本的に物の観察と明暗(光と影)を単色で表現する方法を学びます。実はこの基礎が表現力をレベルアップするための大切な要素なんです。木炭やパステル・色鉛筆・つけペンなど、様々な画材を用いて自分に合った表現方法を習得します。

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◇モノクローム
こちらは主にモノクローム(単色)での描画を行う講座です。
濃淡で光と影を表現することで対象物の形や質感、重量感が感じられるようになり、より立体的に見えるんです。不思議ですよね。ちなみに、単色というと白い紙に黒で描くイメージかもしれませんが、、色画用紙に白などの明るい色で光だけを捉えていくなど面白いアプローチ方法も体験できたりしますよ。

◇光と影
モノが見える仕組み、色彩と陰影の仕組みを学びながら、描くことの基本を身に着ける講座です。
こちらも主に単色での描画を中心に、様々な画材を使用します。描画を学ぶ上で欠かせない、物の観察眼を養うことができます。

―基礎コースでも、自分で気になるテーマを選べるのは嬉しいですね!では、テーマ別コースの内容も聞いてもいいですか?
もちろんです。テーマ別コースについては、以下のようになっています。

テーマ別コース
こちらは基礎コースよりレベルアップした内容で、「色の複雑性パート1」「北斎から学ぶ」「テクニック」の3つのテーマから選ぶことが出来ます。モノクロームではなく、いくつかの色を組み合わせた描画を学びます。
一度絵を習ったことがある方や、既に基礎コースを受講済みの方にはぜひこちらのコースがおすすめです。

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◇色の複雑性パート1
色の組み合わせによって、絵のイメージは大きく異なります。この講座では、それぞれの色の明度や彩度、組み合わせによる表現について学びます。
赤と緑を始めとした補色など、色の関係性を知って色と色を組み合わせるとどのような効果があるのか実践を交えながら知識を得ることができます。

◇北斎から学ぶ
ヨーロッパの絵画にも影響を与えた日本が誇る画家・葛飾北斎の絵から自然や風景の描き方を学ぶ講座です。
書き込んで"見せる"部分とあえて省略し"見せない"部分、緩急をつけることで印象的な絵に仕上げる手法を学んでいきます。北斎の絵をじっくりと観察することで、描き方のテクニックを学びながら、絵画鑑賞がより楽しくなるような眼を育てることができます。

◇テクニック
表現者として、モチーフの選び方から観察の仕方や描写のポイントなどの他、伝えたいものが伝わる、より実践的な技術を学びます。
写実的な描画だけでなく、様々な画材を使い自分に合った自由な表現方法を見つけることを目指します。

―テーマ別コースでは、より描画の対象が絞られていて高度なテクニックを学ぶことができるのですね!
そうです。基礎コースで基本を学んだ後、テーマ別コースを受講するのがお勧めですよ!

―選べるのが嬉しいとは言ったものの、基礎コースの中でもどちらの講座を選べばいいか分かりません!
どちらのコースを、またどのテーマを選べばよいか迷ってしまうという方もご安心ください。体験教室(9月2日、3日、6日、14日)や、8月26日から開催の作品展(9月3日)にて、講師の先生方と相談することが出来ます。

◆講師のご紹介

―講座を受ける上で、先生や講義の雰囲気が気になります。
確かにそうですよね。前述のとおりファーバーカステルアカデミー at Itoyaでは、ドイツのファーバーカステルアカデミーで研修を受けた2人の先生から絵を学ぶことができます。1人ずつご紹介しましょう。

岩村 マグダレーナ先生

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岩村先生は、ドイツ バイエルン州で生まれ、カッセル美術大学を卒業後に来日され、現在は岩村アトリエにて企画やアートディレクションを担当される傍ら、毎年教室の講師をされています。
岩村先生の特徴は、日本の描画方法とは異なるアプローチを教えてくださる点。例えば、物を描写する際、一般的には物自体の輪郭から描きますが、敢えて物のない余白から捉えてみたり、手元の紙は一切見ずにデッサンしてみたり、あっと驚くようなアプローチを提案してくださいます。
アカデミックかつ常識にとらわれずに、描画を通して新たな視点や考え方を身に着けたいという方には特に、岩村先生の講義がおすすめです。


山本 水葱(なぎ)先生

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山本先生は、東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業後、美術予備校や絵画スクールの講師を経て、現在は新宿美術学院講師・東京デザイン専門学校非常勤講師として活躍されています。
写実的な描写を得意とされており、授業中の説明用に作成される参考作品のクオリティが素晴らしく、その作品に見惚れてしまうほどです。写実的な表現やテクニックを学びたい方におすすめです。作家活動もされているので実際に作品を見ることができるかも。
教え方も丁寧、やさしいので安心して参加できると思いますよ。

―異なる特徴がそれぞれ魅力的ですね!基礎コースの2つの講座は1人ずつ担当なので、どちらの先生を選ぶかによって学ぶ内容も変わってくるのでしょうか。
特徴が違う先生方ですが、2人とも現地のファーバーカステルアカデミーで研修を受けており、講義の基本は同じ。どの講座をお選びいただいても、充実した学びが得られるはずです。
―そう聞いてまた安心しました!

◆受講料金と特典

―では、受講料金を教えてください!
受講料金は、基礎コースが104,500円(税込)、テーマ別コースが126,500円(税込)です。
決してお安くはない金額ですが、講座の内容と特典をみれば、その理由が分かってもらえると思います。

画材
まずは、教室で使う画材。主に質の高いファーバーカステルのものをご用意いたします。
ファーバーカステルの画材の特徴は、アースカラーを得意とした発色の良さ。自然物や風景の描写に特に適しています。また、鉛筆の芯は固めに作られているため、デッサン時にはシャープなラインをくっきりと描くことができます。確かな質の画材を使って、思う存分創作活動に打ち込む時間は、皆様にとって特別なものになるはずです。
銀座に手ぶらで来て絵を描ける、そんな贅沢な体験を楽しんでいただきたいと考えています。

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課題作品制作
各コースの後半では、課題作品の制作がカリキュラムに含まれています。例えば、大好きな家族やペットの絵、大切にしている風景など、とっておきの1シーンを先生のアドバイスを受けながら描くことができます。
さらに作品の完成後には、K.Itoya B1階のフレーム売場のスタッフが講義中にお伺いし、額装を承ります。熟練スタッフと相談しながらフレームにもこだわった作品は、皆様の一生の宝物になること間違いなしです。

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作品展
講座終了後には、修了課題作品の作品展を銀座 伊東屋 本店にて開催します。
先生や同じ講座の仲間だけでなく、様々な方からご自身の作品を見てもらえる経験は、本講座ならではのものです。ご自身の絵が銀座 伊東屋 本店に展示されている様子を想像すると、ほら、もう講座を受けたくなってきませんか?

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卒業証書
全講座の8割以上にご出席いただくと、ファーバーカステルアカデミーの卒業証書を取得することができます。資格的・学術的な効力はありませんが、ドイツのアカデミーから発行されている真正な証書です。
伝統あるアカデミーで学んだ誇りを形として残し、受講後も思い出していただければ幸いです。

研修旅行
各コースの修了後には、ドイツ・ニュルンベルクのファーバーカステルアカデミーへの研修旅行(費用別途)にご参加いただけます。
約1週間の日程で、現地のアカデミーで現地の講師による講義が受けられるほか、ファーバーカステル伯爵家のお城見学、鉛筆工場見学、ニュルンベルク近郊でのスケッチ旅行など、夢のような体験が待っています。貴重な機会となりますので受講されたらぜひ参加していただきたいですね。もちろん、本場ドイツビールとソーセージも堪能できます。夕暮れ時の屋外での食事は格別ですよ。
(2021年度の研修旅行は、新型コロナウィルスの影響で中止となりました)

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―豪華な特典が盛りだくさんですね!特に研修旅行まであることに驚きました!
Hさん、詳しく教えてくれてありがとうございました。

Hさんの魅力的な提案に、冒頭の悩みはどこかに吹き飛んでしまった私。まずは作品展で前回講座を受講された方々の作品を拝見し、先生方とお話してみようと心をきめました。

作品展の最終日、9月3日には先生方が会場にいらっしゃいます。ファーバーカステルアカデミーにご興味のある方はぜひお越しくださいませ。
また、9月中には体験講座も開催予定です。教室の雰囲気を感じていただけます。受講を検討されている方には、ぜひご参加をおすすめしています。
随時、店頭やお電話でのお問い合わせも大歓迎ですので、お気軽にお申し付け下さいませ。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。


ファーバーカステルアカデミー at Itoya 2022 作品展
開催期間:2022年8月26日(金)~9月3日(土)
場所:K.Itoya 3階