2021年に創業110周年を迎えたセーラー万年筆は、国産万年筆の生みの親として知られています。
世界で唯一の「21金ペン先」や、ペンを持つ角度によって文字の太さが変わる「長刀(なぎなた)研ぎ」など、職人技に依るペン先の製造技術に秀でた万年筆メーカーで、「プロフィット21」「プロフェッショナルギア」をはじめ、型破りで機能性を追求した万年筆が揃っています。
またインクの開発にも力を入れており、繊細な色の差異を大切にした150色に及ぶラインナップで色選びの面白さを教えてくれます。
万年筆はペン先の素材・字幅・ペン先自体のサイズによって、その書き味が異なります。
「14金」「18金」といった表記はそのうちの素材に関する表記にあたり、”金”を多く含むほどペン先が柔らかく、筆圧による抑揚が出やすくなるとされています。
セーラー万年筆は世界で唯一「21金ペン先」を手がけているメーカーです。
弾力性のある金が多く含まれていることで筆圧に合わせてよくしなり、インクが途切れない。
自らの筆の運びにぴったりとついてくるような極上の書き心地は、ぜひ一度体感していただきたいものです。
「21金ペン先」と並んで、セーラー万年筆の傑作として知られるのがオリジナルペン先「長刀(なぎなた)研ぎ」です。ペンを寝かせると太い線が、立てると細い線が書けるこの特殊なペン先は、トメ、ハネ、ハライを豊かに表現できることから「最も漢字に適している」とされています。
長刀の剣先のように長く研ぎだした「長刀研ぎ」をはじめ、個性的な見た目が揃ったセーラー万年筆のオリジナルペン先は、万年筆ユーザーの書き癖や困りごとに耳を傾けるなかで、より心地よく書けるペン先を追求したペン職人の遊び心からはじまったといわれています。
万年筆の要「ペン先」に宿る技術
セーラー万年筆の工場に初潜入!
極上の書き心地と書く楽しみを追究し、独自の技術力で未開拓の海を航り続けるセーラー万年筆にとって、要(かなめ)ともいえる「ペン先」の製造現場を取材させていただくことに。広島県呉市のセーラー万年筆広島工場に伊東屋取材クルーが潜入!
【interview】
スペシャルニブ職人 藤川のぞみさん
もっともっとセーラー万年筆について知りたくなった取材クルーが、セーラー万年筆の顔ともいえるスペシャルニブを手掛けるペン先職人さんに追加取材に行ってまいりました。匠の技が光るスペシャルニブを手掛ける職人さんの素顔に迫ります。
【interview】
スペシャルニブ職人 屋敷尚紀さん
「【interview】スペシャルニブ職人 藤川のぞみさん」の記事に引き続き、今回の記事ではセーラー万年筆広島工場で働くスペシャルニブ職人・屋敷尚紀さんをご紹介します。
昨年の工場見学でもペン先づくりの作業場を見せていただきました。あれから1年、環境や業務内容に変化があったという屋敷さんにお話を伺いました。
プロフィットシリーズの”顔”とも呼べる珠玉の1本。
「書く」と表現して良いのか迷うほど、するりするりと紙に文字がのっていく極上の書き心地を味わえる「21金ペン先」を搭載しています。
ボールペンやシャープペンシルにはない万年筆特有の書き味は、サインなど大きめの文字を書くときにより一層良さを体感することができますが、ペン先の太さに迷ったときは中細の太さから試してみてはいかがでしょうか。
プロフェッショナルギアはプロフィットシリーズの性能をそのままに、よりカジュアルなシーンでも使いやすいデザインを目指して開発された万年筆です。
フラットな天冠にはセーラー万年筆の歴史と縁が深く、また古くから信頼と希望のシンボルともされるブランドの象徴・錨(いかり)のマークが施されています。
よりコンパクトで持ち歩きしやすい「プロフェッショナルギア スリムミニ」も人気です。