世界最古の鉛筆製造メーカーといわれているファーバーカステル。
その歴史は250年以上に及び、ドイツの小さな町・シュタインで始まった鉛筆製造は、いまや世界中で知られるブランドとなっています。


1761年に創立者カスパー・ファーバー(1730-1784)が鉛筆の製造を開始したことが、
ファーバーカステルの鉛筆生産のはじまりでした。
もともと家具職人だったカスパー・ファーバーは、作業時の自らのニーズから鉛筆作りに転じ、
最初は地元商人との取引からスタートし、次第に彼の作る鉛筆は広く知られるようになりました。
その後代々事業を引き継ぎ、現在でもファーバーカステル伯爵家により経営されています。
その長い歴史を紡ぐ上での主要人物となったのは、4代目のローター・ファーバーでした。
1851年、4代目当主のローター・ファーバー(1817-1896)は、
鉛筆全製品に"A.W.Faber"と刻印し、世界初のブランド鉛筆を誕生させました。
ブランド名を刻印して他社と区別し、筆記具にブランドという概念を持ち込んだのは、これが初めてだと言われています。
また、今では一般的になった鉛筆の長さ、太さ、六角形の形、HBやBなどの硬度の基準をつくり、
現在の六角形鉛筆の基準を確立させました。
ローターは、社員のための生命保険会社の設立や幼稚園の原型となる託児所を設立するなど、
企業の社会保障制度の仕組みの先駆者でもありました。
このような功績が認められ、1862年にドイツ・バイエルン州の貴族(男爵)に任命されました。
こうしてファーバー家が伯爵家となったのです。


その後1898年、当主を引き継いだ長女オリエッティー・ファーバー(1877-1944)は、
ドイツの最も古い貴族であったアレクサンダー・ツー・カステルリューデンハウゼン伯爵と結婚し、
両家を合わせた「ファーバーカステル家」という新しい伯爵家が誕生しました。
6代目当主となったアレクサンダー・ファーバーカステル伯爵は、
A.W.Faber社の理念を引き継ぎ、「ファーバーカステル」ブランドの確かな品質を定着させることに尽力しました。
中世の騎士の馬上試合の様子をシンボルにした「ファイティングナイト」の新しいロゴは世界中で人気を博し、
「カステル9000番」の緑色の鉛筆は、今日もフラッグシップモデルとして君臨しています。
「世界で一番の品質の鉛筆を作り、世界で一番のブランドになる」という思いを込めて、
最高品質のグラファイトと木材を使用して作られる高い品質を誇る鉛筆。
飽くなき品質の追求と、自社製品への誇り。
また、木材を大量に必要とする鉛筆製造メーカーとして、植林事業や安全な水性塗料の開発など、
環境問題にも熱心に取り組んでおり、ドイツの本社には植林地のあるブラジルの旗が飾られています。
品質だけを追求するのでは実現できない「最高の道具」。
ファーバーカステルアカデミー at Itoyaでは、講義内で全ての画材を自由にお使いいただくことができます。
自分の「描きたい気持ち」を形にできる画材との出会いの機会になることを、願っています。

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