銀座伊東屋が自信をもって取り揃えている商品の中から、G.Itoya 3階筆記具コーナーに勤務する伊藤が季節やテーマにあわせておすすめの万年筆やボールペンをご紹介するこの連載!
第4回目はデザインと実用性を兼ね備えた、新しいパートナー候補たちをご紹介します!
ついこの前2022年が始まった!と思いきや、今度は年度始めの4月がやってきます。
不思議なもので、一年の切り替わりである年末年始とともに4月も「気分を新たにがんばりたい!」という気持ちがむくむくわいてくる時期です。
学校や新たな環境でのスタートが4月であることが多かったり、温かい日も増えて気分がうきうきしたりするからでしょうか?年末年始とはまた違ったやる気みなぎる季節です。
4回目となる今回は、使う出番も多いボールペンを中心に、デザインだけでなく実用性も兼ね備えた新しい自分のパートナー候補たちをご紹介いたします。
今まで以上に「私も欲しい!」と思うものを3点ご紹介したいと思います。
ご自身のパートナーとしてももちろん、「仕事も軌道に乗っているみたい!新人の時とはちょっと雰囲気を変えて…」なんていう時のギフトにも、参考にしていただけると嬉しいです。
ラミーはドイツ・ハイデルべルクにある筆記具ブランド。毎年限定色が発売されるサファリのシリーズでご存知の方も多いのではないでしょうか。
ラミーはものづくりに沢山のこだわりがあります。
まずバウハウスの理念をベースにし、シンプルかつモダンなスタイルが基本。無駄な装飾をせず素敵なデザインであるがゆえに、「飽きがこずに長く使い続けられる」という芯の通った考え方は創業当初から変わらないものだそうです。(余談ですが、伊東屋も「ずっと使い続けられるモノを」という価値観を大切にし、商品選定をしています!)
そしてプロダクトの影だけで「ラミーだ」とわかるシルエットを意識。これもラミーのこだわりの一つ。
その中でこのスカラというコレクションは、ストレートなラインが特徴的で、ラミーのこだわりが具現化された1本です。
他ブランドのほとんどのボールペンは真ん中あたりに金属のリングがつけられていますが、スカラにはそれがありません。以前は「シンプルすぎてちょっと味気ないなぁ」なんて思っていましたが、様々なペンを見て・触れて、ようやくこのよさに胸を打たれました。
凹凸がなく、シームレスなところも魅力と感じるポイントかもしれません。
マットブラックのボディに、強度が必要なクリップと口金のみシルバー色の金具をあしらったこのモデルは、サイズも太すぎず細すぎず、心地よい重量感があなたのメモやコメントの書き込みをアシストしてくれること間違いなしです!
2本目はパイロットから、久しぶりに発売されたマーブル模様のボールペン・ヘリテイジSEをご紹介します。
この「SE」って何だろう?と調べたところ、「Seul(ソル)=唯一の」というフランス語からきているそうです。ボーリングの玉と同じ素材を使っているので、マーブルの模様が奥深く、そしてダイナミックなのが特徴。2本と同じ模様がなく、まさに唯一!ということで、Seulと名付けたそうです。
特にご覧いただきたいのは、この絶妙な色味。
ありそうでなかったダークグリーンや、燃える太陽のようなオレンジ!この2色は私の中でどちらか選び難い色味です。自分が気に入った色なので、接客中にもついついお勧めしてしまいます。
ダークグリーンは落ち着いた色味の中にペールグリーンが混じっていて、シーンを選ばずに使っていただけそう。オレンジは手元がパッ!と明るくなるので、使うだけでパワーが湧いてきます。全身から元気オーラを放てるのではないかと錯覚してしまうくらいです。
肝心な使い心地はというと、中のインクはアクロインキでさらさら、艶黒!一度書いたら癖になる、気持ちいい書き味です。アクロインキのボールペンをご愛用の方も多いのではないでしょうか?
ペンはどちらかというと軽め。でも重心はしっかり真ん中にあるので、素早くカリカリと字を書く時も、さらさらとメモを取る時も、様々な用途でバランスよくコントロールできます。
なかなか他にはない色・雰囲気なので、まさにあなた唯一のペンになってくれると思いますよ!
カラーバリエーションも多いので、ギフトにもおすすめです。その方を思い浮かべて「似合いそう!持って欲しいわ~」というイメージが膨らんでくると思います。そういうギフト選びって、楽しいですよね!「早く使ってほしい!」と思っちゃいます。
最後は三菱鉛筆のLAYERED(レイヤード)を。
三菱鉛筆といえば、バーガンディが美しいuni鉛筆を思い出す方が多いのではないでしょうか?
そのuni鉛筆からインスピレーションを得て、マイク・エーブルソン氏がデザインしたボールペンです。そう、彼は伝書鳩のロゴでおなじみの「ポスタルコ」を立ち上げて、デザインしている方。
鉛筆の使い心地と存在感、ボールペンのいつでもどこでも書ける使い勝手のよさを併せた新しいボールペンを、とイメージして三菱鉛筆と一緒にこのペンを作りました。鉛筆と同じように、素材を重ねてボールペン芯を挟む構造になっています。層になった構造、その見た目からLAYEREDと名付けられました。
中心のコアとして据えられているボールペン芯は、あのジェットストリーム!
日本の「元祖・なめらかに書けるボールペン」として根強い支持を得ているボールペンですね。このボールペンが出てきた時は、その書き味に本当に驚きました。その後様々なバリエーションで替え芯を作ってくださるので、すでに持っているボールペンをジェットストリーム芯に入れ替える…など、快適に使うことができるようになっています(本体と違うメーカーの替え芯を使う場合はインクもれなどの不具合が出る場合もありますので、どうかご自身の判断と責任でお使いくださいね!様々な相性を見るのもまた一興)。
また、キャップ式というところにも鉛筆らしさを感じることができます。キャップを開けて書くと、「さあ書くぞ!」と意欲もでてきますし、その開け閉めする所作が「書く」ことに慣れている感じと、素敵な時間を有している気持ちにさせてくれます。
まさに「大人の鉛筆・Uni by POSTALCO」です。
※在庫状況は店舗にてお問い合わせください。
今回も様々なペンをご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか?
最近は「長く使い続けられるもの」にすごく魅力と価値を感じるようになりました。
今までの回にくらべると、実用性をメインにしながらもこだわりあるペンが多かったのではないでしょうか。且つ本当に今私が欲しいなと思うものばかりです!こうしてあらためて文章にしてご紹介すると、自分の中でもそのペンのよさを再認識できますね!(でも欲しい物が増えて増えて…困ってしまう)
是非皆さんも様々ご覧いただいて、気持ちを新たにしてくれるパートナーを見つけてください!春から一緒にまた気合い入れていきましょう!