銀座 伊東屋が自信をもって取り揃えている商品の中から、G.Itoya 3階筆記具コーナーに勤務する伊藤が季節やテーマにあわせておすすめの万年筆やボールペンをご紹介するこの連載!
第2回目は、伊東屋スタッフ所持率No.1!カランダッシュのボールペンをご紹介します!
普段から様々な文房具と接している私達も、みなさんと同じくあれこれ新しいものや「これはいい!」と話題になっているものを試すのが大好き。仕事中に使うものは、一日の半分以上一緒にいるわけですから、納得いくもの・使いやすいと思うものを選んでいます。
そんな中でボールペンは出番が一番多いアイテム。ご注文票がデジタル化され、前に比べれば「書く」という行動が少なくなってはいますが、なんだかんだ出番が多いのです。お客様にもお貸しして書いていただくことがあるのですが、その時も「これ、書きやすいね」と言われることが多いこと多いこと。最近じゃ、書いた後に 「これ、カランダッシュですね」と「利きボールペン」をしてくださる方も!
私はその日のやることリストや、何かアイディアや考えごとをまとめたい時、気持ちをリセットしたい時にも使っています。これといった内容ではないのですが、ただ「ぐるぐるぐる」とペンを走らせてみたり、なんとなく心に浮かんでくる気持ちをつらつら書いてみたり…。
自分の好きな書き心地で心ゆくままに気持ちよく書けると、心が落ち着いてやる気が出て、思いもよらないアイディアをひらめくことが多いです。
カランダッシュはスイスのブランド。ロシア語で「鉛筆」を意味する社名が表すように、鉛筆メーカーからスタートしました。
デザインや素材にもこだわりがあり、鉛筆メーカー発祥らしい六角形のボディが特徴です。
鉛筆と同じ六角形はパッと見「細いかな?」と思われがちですが、ぐっと握りこみやすくフィット感抜群&適度な重量で動かしやすいんです。
やわらかくなめらかな書き味はもちろん、インクのぼた落ちが少ないこともポイントの一つ。
ロメオのゲルボールペンやeasy flow、三菱鉛筆のジェットストリームなど、ころころなめらかに書けるインクが入ったボールペンが多く出ていますが、カランダッシュは芯の構造になめらかさの秘訣があります。
先端のボール(実際に紙に当てる部分)にインクを送り出す溝の数が、一般的なボールペンに比べると多いのです。
カランダッシュの芯は他社メーカーと違って内部の管が5本。溝の本数が多いことで、ボールに少量ずつまんべんなくインクをいきわたらせるほか、軌道へのインク詰まりを防いでいます。また、そのおかげでインクのぼた落ちも防いでいるのです。
本数が少ないと、それぞれの溝を伝うインクの量が多くなり、「ボールの回転に合わせて紙に到達したのはいいけれど、量が多すぎてぼたっと落ちてしまう」「インクが紙に乗りきらずに先端に残ってしまい、次に書く時に紙に落ちて汚してしまう」という事態が発生しやすくなります。
ぼた落ちやボールの転がりが重たくて、「ボールペンはちょっと…」っておっしゃる方も多いですよね。
そんな方にこそ、カランダッシュのボールペンを使っていただきたい!ということで、伊東屋スタッフ愛用のボールペンをご紹介いたします!
まずは断トツ人気No.1!カラフルで可愛い鉛筆がそのままボールペンになった849シリーズ。
本当に鉛筆のようなバランスでつかえるのが特徴。色や柄が様々あるので芯の色を変えて数本持っているスタッフが多いイメージ。新柄や限定ものが出ると「使うものだし、心機一転!!」と自分を鼓舞するためについつい買ってしまう価格もニクイところです。
クリップの上にさりげなくitoyaロゴが入ったコレクションもありますよ!これも所持率が高めです。
個人的にはつやつやっとした質感のもののほうが、握った時に滑りにくくて書きやすい印象です。指がグっ!ととまってくれて、且つぺたっとした気持ちがいい触り心地。写真左側のブリュットロゼやネスプレッソなど、マイクロビーズのラッカーで吹き付けを施されたシルキーな質感のものは、サラサラとしていて握るたびにちょっとヒンヤリするので「よし、やるぞ!」と気持ちを切り替えてくれます。
そして今、849のボディ、クリップ、ノックボタンなどなどなどが自分の好みで組み合わせられる、849+Meというサービスもスタートしています!まだ私は作っていないのですが、結構迷います!
「これがベストオブ自分!」という組み合わせにたどり着くまで、迷う迷う迷う。そういえば、ジョッターファクトリーもMy Mightyもかなり悩んだ記憶あり。自分で組み合わせる、となるとそうなりますよね。でもその時間も楽しい!みたいな。みなさんの中で、「もう作ったよ!!」という方がいらしたら、じゃんじゃん教えてください!
え、気になる!まだ作ってな~い!!という方、銀座伊東屋G.Itoya 5階でトライできますよ!シミュレーションだけでもぜひ!!
そして次に多いのは、昔の欧米のペンを彷彿とさせるエクリドールシリーズ。
これは万年筆売場を担当しているスタッフの所持率が高めです。849と違って、1本を長く使い続けている人が多いですね。丈夫だからということもありますが、細かい傷がついてきたり、なんとなく角がとれて肌あたりがなめらかになってきたり(気のせい!?)と経年変化をしてくるので、味がでてくるのも大きな理由かもしれません。自分の歴史、ここにあり!です。
真鍮をベースに適度な重量感と、美しい模様のカットがとてもクール&エレガント。シルバープレートの上にパラジウムでコーティングしてあるので、色がくすまずにキラキラしたまま使い続けられます。模様も様々種類があるので、好みやギフトのお相手のイメージにあうものを探す楽しみも。カットが細かいと光が反射しやすいので、手元が明るく華やかに見えますし、大ぶりな柄や彫りが深めのものだと存在感大。模様で印象がかなり変わります。発売当初から続いているレトロ(細かい格子模様)はシンプルでどんなシーンにも使いやすいですし、シェブロン(紋章などにも用いられるV字模様。カランダッシュのシェブロン柄の由来は欧米の警察や士官に用いられる階級章(袖章)がモチーフ)はキリリとした印象。柄と共に、ご自身が持った時の雰囲気も併せて見て選ぶとよいですね!
私はもう製造が終了してしまったマヤという柄のエクリドールを使っています。ラーメン模様みたいな、四角いなるとみたいな柄。マヤ文明のピラミッドを上から見たものをイメージしているとか、していないとか。かなり年季が入っていますが、なかなか次の1本に手が出せません。愛着がわきすぎて。赤芯を入れて、ここぞ!のメモやコメントを書くときに使っています。ちゃちゃっと書くのにバランスがいいんですよね。
「新しいものにはなかなか…」といいつつ、ひそかに狙っているのはミラネーゼ。時計のベルトにも使われることが多い、金属のあみあみを彫り模様にしたもの。シンプルなんですが、細かいつぶつぶが手元でいい存在感を放ってくれて、使いたい欲がでるんですよ~!!いつかきっと…ふふふ。
デザインはもちろん、ストレスなく使えるカランダッシュのボールペン。
他のボールペンを使って使い勝手の違いを楽しんだりするけれど、結局またカランダッシュに戻ってきてしまう安定感と中毒性!共感してくださる方、いらっしゃるのではないでしょうか?
まだ体感したことがない!という方、伊東屋各店舗でお試し書きができるので、是非実際に書いてみてください!
カランダッシュファンが増えると嬉しいです!一緒にお気に入りポイントを語りたいですね!