「スリップシール機構」とは、万年筆の大敵であるインクの乾きを防ぐべくプラチナ万年筆で開発された"完全機密機構"です。
一般的に万年筆のインクは、キャップをしめた状態であっても1年ほどで乾いてしまいます。「年賀状をかいたきり1年間使わずにいた万年筆が、翌年には書けなくなっていた」というのも、インクが蒸発、固まることで起こる現象です。
ときには故障の原因にもなりうるこの乾きに対し、「スリップシール機構」は高い気密性を実現。キャップを閉じた状態で2年経過しても、書き出しからすらりとインクが出てくる画期的な仕組みとなっています。
セルロイドとは、プラスチックが開発されるまでメガネのフレームやボタンなど様々な製品に使われていた素材です。プラチナ万年筆独自の製法で柄の切れ目なく均一に仕上げられたこの万年筆は、一度見たら忘れられない幻想的な美しさを有しています。
ペン先には『ミスター万年筆』と称された作家、故梅田晴夫氏とともに設計した「#3776」を搭載。「最高峰の万年筆を目指す」という信念のもと、日本一の山・富士山の標高に因んだこの名がつけられたといわれています。そのため、ペン先には富士山をイメージした2本のラインが施されています。
無駄なしなりを極力抑えた硬めのペン先の「プレジデント」は、インクフローが筆圧に左右されにくい正確な筆致感が特徴です。ペン先が硬いため筆圧の弱い方には少々慣れが必要となりますが、安定感のあるしっかりとした書き心地はヘビーライターの方や筆記速度の速い方と相性抜群です。
昔ながらのハート型のハート穴(万年筆のペン先の穴)に、高級感あふれるバイカラーのペン先のデザインにもご注目あれ。